はじまりのおわり

更新できておらず、突然ですが本日2ヶ月滞在したアフリカ大陸を去ります。なんでしょうか、1番の目的地ケニアを後にしてから少し燃え尽き症候群みたいになっていてなかなか書けず。それでも22日から1週間過ごしたエジプトは、エネルギーがあり、とても楽しい時間を過ごしました。報告が遅れましたが、今はシナイ半島の隅っこにあるダハブという街にいます。スキューバーダイビングの聖地の一つだそうで青い海、観光地としてお土産屋が並ぶ綺麗なところです。うまくいけば、ここから1時間ほどのヌエバに行きフェリーでヨルダンに入ります。これの出航時間は調べてもわからず、本当に今日中にたどり着けるのかは半信半疑です。可能なら、ヨルダンの港町、アカバ到着後、ペトラまで行ってしまいたいところですがどうなることやら。


この5日間ほど何をしてたかというと、単刀直入に言うと日本語をたくさん話していました。ムハンマドアリーモスクまで歩いた翌日から宿を替え、サファリという場所に滞在していました。日本人宿。それについては今までよく調べもせず、ただ安いホステルばかりに泊まってきたわけですが。ここは入るなりまず会ったのが日本人。ドミトリーに行くとさらにもう1人。初めて複数人との母語での会話。それだけでもう溶けてしまいそうなのですが、最終日までに入れ替わり立ち替わりもありつつ10人以上の日本人の方々とお会いしました。特に最初に出会った2人は同年代であったこともあって、滞在中多くの時間を共にしました。調味料セットを持った1人が、夕食に親子丼や生姜焼きを作ってくれて。手伝わなきゃと思いながら、何もせずただ食べるだけ。本当にもう感謝しかありません。同い年で、4月には就職、料理までできる彼に、自分もしっかりしなければと漠然と考えさせられました。イスラーム地区に歩いて行ったり、ムハンマドアリーモスクへのリベンジも完了。夕食はこの宿に住んでいたという有名な日本人の方も交えて日本語での団欒。やっぱり母語で話せるっていいですね。受付の前にはたくさんの日本の漫画まで並んでいる夢のような環境に、予定以上に長居してしまいました。物価が安いのもあって、この国にならいつまでもいられるような気持ちでしたが時間は限られているので。


ほとんど言葉が理解できる中で、たくさんの情報をもらいました。これまで全く日本人に出会わなかったのも選んだルートのせいみたいです。アフリカ大陸はエジプトから入り、南下するのがほとんどだそうで、どうりで北上していた自分は会えなかったわけだ。アフリカ大陸からというのは珍しいということを知りました。へえ、そうなのか。僕よりも長く、多くの国を周られているみなさんに他国、他大陸の情報もたくさんもらいました。情報量が多くて、全てを頭に叩き込めたわけではないですが、これから助けられることがたくさんありそうです。同じように様々な志を持って旅を始めた仲間たちとの対話は刺激的でした。年齢も異にしながら、それぞれいろんなことを考えていて、共通して持っている意識もあったりして。今後は、たまに日本人宿も活用していきたいと思います。何より最新の情報を共有できる大事な場所です。話の中で、南米を推す方が多かった影響か頭の中ではその大陸への憧れが膨らんでいきます。時間もぜんぜん足りそうにないから、旅程を洗わなきゃいけない。4大陸周遊記というのは、名ばかりになってしまう可能性も出てきました。


国民食コシャリを筆頭に、この間は安いエジプト料理も堪能できました。ウザい国のひとつに位置しながら、これだけ魅力の詰まった国もこの先いくつあるのか。ピラミッドに夜間登頂すると行っていたのを見届けずにきたけれど、あれはどうなったのだろうか。木っ端微塵になってなければいいけど。高所恐怖症の僕には到底無理な話でした。そんな馬鹿なことも、すごくしたいけどな。名残惜しくもありながら、次の目的地ヨルダンに行くため深夜バスでダハブまで。シナイ半島といったら、穏やかなイメージとは程遠い。実際に12時間かかったバス移動中、7回くらい警察が車内に来てパスポートをチェックされました。そんなに厳格ではなく、形だけ感は否めませんでしたが。それでもやはり内陸部では、ISの勢力も流れ込んでいる。ここは砂漠とも違い、ケープタウンにあったような岩山がいくつも並んでいて。その間を抜けると楽園と呼んでも差し支えないような海のある街に。イメージのあったエジプトとな全く違う世界。ここでは300円ほどで一泊できる。スキューバーも考えられないくらいの値段でできるみたいです。いくらでもいられそうな気もしますが、1泊で後にします。ここでも同じドミトリーに日本人の方が2人いらっしゃって、アフリカ最後の夜は300円でボリュームのあるチキンと、そのあとはスフィンクスという名前のビールを飲みながらシーシャ。1日1000円も使わずにこんな贅沢。アラブ世界は魅力がいっぱいです。とても綺麗な形で締めくくれた。そして気力の充電にはうってつけの環境で過ごしたエジプト1週間でした。


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出発前にカイロにいくことは、心配されることがよくありました。日本のメディアに晒される日常では最もですが、現実はもっと違うところにあって。もちろん滞在できない地域もあるでしょうが、そこをしっかり選べばこれほど観光資源があり、飽きない国もそうないと思います。危険な目に合うようなこともなく、多少ぼったくられたりはしながら、渡航を避けるにはもったいなすぎるほどのものと十分な安全があります。生で見た来た人の声を聞くと、中東の比較的安全とされる国や南米の国々にも同じことが言えそうです。油断はできないけれど、それにも増した魅力があると。自分の目で見ない限りははっきり断言できませんが。先のことがより楽しみになっています。


気がつけば2ヶ月が経ちました。この間、自分がずっとアフリカ大陸の上にいたという事実は少し嘘みたいで。あっという間ながら、ケープタウンに着いたのは今は昔のことのように感じます。西に位置する諸国をはじめ、訪れたのは6カ国に止まりましたが、今はしっかり自分なりのアフリカがある。見るもの全てが新しく、発見の連続だった日常は舞台をアジアに移します。無数の人々の親切さの上に成り立ったアフリカ縦断。1章はここで幕を下ろします。これから名前だけだと不安も伴う中東地域に足を踏み入れますが、しっかりとその文化や状況を確かめていきたいと思います。次はヨルダンから。


タイミングよく、ブログのアクセス数が10000を突破しました。日々閲覧いただき、本当にありがとうございます。ここまで続けられていることも自信に、これからも全く異なった風景を自分なりの文字に消化していけたらと思っています。ラーメン食べたいけど。