パンティーストリートでの2デイズ

ヨハネスブルグ滞在録。悪名高いこの街で僕がどう過ごしたか。


今日は1日特に予定を立てず、短い散歩以外はゲストハウスに滞在していました。行き当たりばったりで過ごした1週間を多少反省して、11日までの予定を決めチケットを確保。明日の夕方に南アフリカを後にし、次なる国ジンバブエへ。


3日の12時に着く予定だった電車が遅れに遅れ、到着したのは18時過ぎ。陽が傾き始めるのを車窓から眺め、Wi-Fiが使えずホテルさえ確保していなかった僕の心臓は激しく脈を打っていました。ただでさえ怯えるような記事を日本で読んでいたのに加え、ケープタウンで会った人たちにも「気をつけろ」と念を押されて。焦る心に、僕はそんな場所に行く必要があるのだろうか?と今更自問自答。


やっとのことで駅に到着すると、さすがアフリカ第四の都市というだけあってたくさんの人がいました。これは3日間の滞在を通して思ったことだけど、前にいた場所よりも北上したこの地では聞き取りづらい英語をしゃべる気が。securityと背中に書いたユニホームを着ていたお姉さんに「この近くに安いホテルはないか?」と一生懸命説明し、少し待たされて「あまり安くはないけど」と駅から出て3分ほどのところにあるホテルまで案内してくれました。尋ねたそばから「いくら払ってくれるの」と聞かれ、とにかく安息を求めていた僕は適当に値段を言って。「まあ、いいわ」という顔をしたこの人に命を託し、信じてついて行きました。実際にはこのようなスムーズな会話ではなく、何度も聞き返してしまいました。都会にある大きな駅から3分歩くだけなのに、しきりに「急いで、急いで」と急かされるので一体ここはどんな街なんだと思いながらホテルに到着。一泊3000円でほどでしたが、この際文句を言う余裕もなくチェックイン。値段の分、この夜は初めて1人部屋に泊まることになりました。たまには必要不可欠です。Wi-Fiも充電器も使えないような環境でしたが。外から鳴り響く騒音、窓から見下ろすと当たり前のようにパトカーのいる光景に不安はなかなか治らない。売店などは一切なく、外出する勇気はなかったので自販機のポテチとコーラで空腹をしのぎました。列車旅で疲れていたのが幸いして寝られたのはよかった。


次の朝起きた僕は、夜とは打って変わって落ち着きを取り戻した街を見てようやく少しの勇気を持ちました。空腹だったのですぐ近くにあったファストフードの店に入りビーフシチューを食べました。お腹が膨らむと単純なものでより勇気が湧いて、Wi-Fiの通じる駅で溜まっていた連絡に返信をし宿を予約しました。そこから昨日書いた通りアパルトヘイト博物館へ行き、3時前にはゲストハウスに。


日曜日だったからでしょうか、Fox Streetという名のこの通りにはたくさんの人が。前知識はなかったのですがこの一角は芸術が盛んなようで、建物の壁には絵が描かれ、オブジェも多数、歩道にはたくさんの人が作品を展示販売していました。そして題名の通り、何のサインなのかはわかりませんが紐に多種多様なパンティーが吊るされて通りを彩っています。アバンギャルドという表現がふさわしいかはみなさんに任せます。悪くない風景です。


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一泊の予定でしたが、素敵な人がたくさん宿泊していたのでもう一泊延長してもらい、今日がヨハネスブルグ3日目。朝から個性的なこの街で優雅にクロワッサンとコーヒーを摂り、あとは上に述べた通りです。


前日も博物館からタクシーに乗ったのですが、運転手が住所を見せても正確な場所を見つけられず「あとは降りてそこらへんの人に聞いて」と降ろされる。おいおい待てよと言いたくなりましたが、駅と同様にこの通りにはユニホームを着た警備員のような人があちらこちらにいて笑顔で場所を教えてくれました。想像していたような危険な目には一度も会わなかったけれど、それは場所を選んだからこそ。ゲストハウスの人に店を聞いても親切ながら「そこまでは安全だから」と警句を含んだことを言われる。宿泊していた人たちも一様に同じことを言っていました。散歩をしていても一本通隣の通りに行くだけで雰囲気が一変します。


短期間でしたが結論、しっかり調べて限られた区域の中では安全に過ごせる。その先に進んだら?そこには興味を持たないことだね。ということで大きな移動は博物館のみで僕はここを去ります。パッと見た風景は高いビルが立ち並ぶ栄えた街です。勢いで行動できないだけの緊張感は感じ取る毎日でした。


今日は夕食にスーパーで買い物に行き、それぞれ日本、フランス、ドイツ、アメリカから来ている4人でトマトソースとミートボールのパスタを作りました。パスタとなったらフランス人を前にあれこれ言うことは憚られたので、何も意見は挟まず。我を通そうとするアメリカ人をなだめる役に回っていました。一人一人に文化があるから、共同作業も簡単にはいきません。


自炊は初でしたが、さすがに安い。これからは定期的に挑戦していけたらと思います。明日からまた通信環境に不安があり更新できないかもしれません。今度は16時間ほどのバス旅になります。ストックを作っておいて、数日後一気に更新する形になるかもしれませんが、どうぞ待っていてください。


ではまたー